電気・電子・情報技術に関する基本的な知識や技術を学習します。さらに、電気配線やネットワーク、シーケンス制御等の技術を習得することにより、幅広い分野で活躍できる工業技術者の育成を目指しています。
実技重視の授業
IT関連の知識・技術は、黒板やノートだけを使った授業だけでは十分に実力がつきません。情報電子科では、各学年での「実習」の授業はもちろん、本来教室で行う「情報技術基礎」や「プログラミング技術」、「ソフトウェア技術」等の授業においても、「IT室」でクラス全員が一斉に実技指導を受けられるようになっています。複数教員によるきめ細かい指導体制をとっており、生徒一人ひとりが確実に技術を習得できるよう配慮しています。
総合製作実習
私たちの身のまわりにあるスマートフォンやゲーム機、音楽プレーヤー、その他多くの家電製品は、内蔵されたマイクロコンピュータで動作・機能を制御しています。そのしくみや制御技術について学習するのが「総合製作実習」です。
白いラインをトレースして自動で走行する「マイコンカー」と呼ばれるロボットの製作を通して、3年間かけて学習します。一人一人がシャーシの加工から制御基板製作、ロボットの組立てを行うことにより「ものづくり」「電子工作」の楽しさ・素晴らしさに触れることができます。
また、走行プログラムを内臓マイクロコンピュータに書込んでマイコンカーを走らせることで、マイクロコンピュータ制御技術を習得することもできます。最終的には、各自で工夫した走行プログラムを書き込んだ自分のマイコンカーで、校内競技会を行います。タイムレースで上位入賞者を表彰しています。
資格取得の支援
パソコン利用技術検定・情報技術検定はもちろん国家資格である「危険物取扱者乙種4類」について、1年次から授業や補習により取得の支援を行います。その他、「第二種電気工事士」、「工事担任者第二級デジタル通信」、「3級技能士(電気機器組立て・シーケンス制御)」は、情報電子科が力を入れている資格になります。
環境・施設
総合実習棟
平成28年8月に完成したばかりの新しい実習棟で学習します。
IT室
最新鋭のWindowsワークステーション42台を導入、センタモニタ等による授業支援により、誰でもわかりやすくコンピュータ利用技術を身につけることができます。
ワープロ・表計算ソフトの活用はもちろん、写真や動画の編集技術、データベース作成やプレゼンテーション技術などについて、学習します。また、「C言語」を使ったアプリケーションソフト開発に関して基本から応用まで学習し、自分でアプリケーションソフトを作成できるようになります。
マルチメディア室
本格的なグラフィックソフトや動画編集ソフトをインストールした最新鋭の高性能Windowsワークステーション11台を導入し、多種多彩なマルチメディアコンテンツの作成に取り組むことができます。3次元CAD(コンピュータ支援設計)ソフトも備えており、設計・作図したデータをもとに「3Dプリンタ」で立体モデルを造りだすこともできます。
ネットワーク室
現在のインターネット社会で欠かせない、コンピュータネットワークに関する知識・技術を学習します。実際にパソコンどうしをネットワーク接続して小規模LANを構築し、ネットワークのしくみと接続・設定方法等を習得できます。
また、Webページやメール送受信などを提供するサーバのしくみや活用方法、ネットワークを利用した制御技術、最近話題の「IoT」技術についても学習します。
総合実習室
情報電子科の実習における最大の特色である「総合製作実習」の核となる教室で、1年から3年までの実習において「マイコンカー」の制御技術について学習します。この教室には、全国工業高等学校長協会主催の「ジャパンマイコンカーラリー」に準拠した走行コースを備えており、各自で工夫した走行プログラムを自分のマイコンカーに内臓されたマイクロコンピュータに書き込んで、実際に自動走行させることができます。
電気機器実習室
工場の生産設備やエレベータ、信号機、自動販売機等の自動運転には、「シーケンス制御」という技術が使われています。この教室では、国家資格である「電気機器組立て技能士」試験や「電気系機械保全技能士」試験に対応した実習装置を使って、将来の電気設備技術者に必要となる知識・技術の習得に向けた実習を行います。
工作室
電動ドリルやバンドソーなど多くの機械加工設備を備えており、マイコンカーのシャーシ加工をはじめ様々な「ものづくり」に役立っています。また、ライトボックスやエッチング装置などにより、自分で設計した電子回路のプリント基板を作成することもできます。
その他、電気配線技術を学ぶ「電気工事実習室」や電気に関する測定技術を学ぶ「計測室」、電子回路について学ぶ「電子実習室」などの教室があります。